桃は日本や中国では、魔除けの果物と古来より言われています。
日本神話では、黄泉の国にイザナミを探しに行ったイザナギが、
彼女との約束を破って見てはいけない姿を見てしまったために、
彼女や黄泉の国の化け物に追いかけられてしまう場面があります。
逃げるイザナギは、黄泉の境に生えていた桃の実を投げて難を振り切り、
地上に帰還しました。
この神話から、桃は「魔除け」「厄除け」に効果があると言われています。
中国では、桃は不老不死(長寿)の薬としてよく登場します。
中でも、有名なのが西王母と前漢の武帝の話です。
崑崙山に住む仙女・西王母がある日武帝の前に現れて、
3000年に一度しか実をつけない不老長寿の神果の桃を7つ持って来ました。
そのうち5つを武帝が食べ、2つを西王母が食したと伝えられています。
しかし、武帝は不摂生がたたって、六十余歳で亡くなってしまいます。
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